2012年6月5日火曜日

ニュース つながっているこころ 2


パソコンの動きがちょっと変です。発振かな?

CNNでインドで政府と農民の対立のニュースをやってました。
開発業者に農地を売るため安い価格で農地を取り上げようとする
政府に対して抗議する農民に対して政府は発砲、死亡者も数人出ています。
インドもずいぶん変わりましたね。

昨日の東海アマツイッター

May_Roma Mayumi Tanimoto tokaiamaがリツイート
英暴動、とうとうMI5がBlackberryメッセンジャーの暗号解読までするとは…MI5とは諜報機関です。英政府、暴動参加者を徹底的に処罰する模様。#wmlife


ウィルトシャー州で

干ばつと大洪水は世界中に大混乱をもたらし続けています。

パキスタン、タイ、インド、バングラデシュ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー …洪水

2012年6月4日月曜日

ばったすいみんぐすくーる 全米映画興行収入ランキング(2月第4週目)【映画】


順位(先週)公開週 タイトル (公開館数) 興行収入 (トータル収入)
1(−)1週目「MadeaGoestoJail」(2032館) $41,030,947 ($41,030,947)
2(5)3週目「Coraline」       (2155館) $11,432,124 ($53,766,843)
3(3)4週目「Taken」         (3102館) $11,281,262 ($95,034,161)
4(2)3週目「He's Just Not〜」  (3050館) $8,558,225 ($70,100,901)
5(9)15週目「スラムドッグ$ミリオネア」 (2244館) $8,384,680 ($98,354,395)
6(1)2週目「13日の金曜日」     (3105館) $7,942,472 ($55,119,663)
7(6)6週目「Paul Blart」      (2835館) $6,821,377 ($121,200,930)
8(4)2週目「Confessions of〜」 (2507館) $6,742,778 ($27,378,049)
9(4)1週目「Fired Up!」       (1810館) $5,483,778 ($5,483,778)
10(7)2週目「ザ・バンク」       (2364館) $4,463,916 ($17,031,200)

2本の新作がランクインしたため、3週目で「ピンクパンサー2」、2週目で「PUSH」が圏外へ消えた。

「ピンクパンサー2」の現在の興行収入は29百万ドルとなっている。
3千万ドル半ば程度がフィニッシュラインだろうか。
公開前興行収入予想は6.5千万ドルだったので、大きく外した。
前作の興行収入はトータル82百万ドルとなっていた。
ビヨンセの出演など注目が集まった前作を超えるのは当然厳しいと思われたが、まさかここまで急落するとは夢にも思わなかった。

コケる可能性はあるかとは思ったが、アメリカ人好みのドタバタコメディでもある。
「Paul Blart: Mall Cop」がヒットして、本作がヒットしないというのは理屈に合っていないところだ。
しかし、予告編を見る限りでは、あまりにも低レベルのクダらない内容になっており、あれではアメリカ人でも無視しても仕方がないのかもしれない。
今回でこのシリーズは終幕だろうか。

スティーヴ・マーティン主演映画の興行収入は以下の通り。
☆99年「ビッグムービー」トータル66百万ドル
☆03年「女神が家にやってきた」トータル133百万ドル
☆03年「12人のパパ」トータル139百万ドル
☆05年「12人のパパ2」トータル83百万ドル
ここまでの実績を残しており、急に嫌われる理由が分からないが、「12人のパパ」シリーズは、「1」→「2」で4割減となっている。
望まれない続編は4割以上の減少になるということか。

「PUSH」の現在の興行収入は25百万ドルとなっている。
3千万ドル前後がフィニッシュラインとなりそうだ。
公開前興行収入予想は2.5千万ドルだったので、当たりといえそうだ。
派手さにはイマイチ欠けるようなので、爆発的なヒットは期待しにくい。
この手のアクションはイメージが肝心となり、あまりにもイメージが悪すぎた。
ただ、製作費38百万ドルを回収することはできないが、それほど大きな赤字にもなっていない。

ポール・マクギガン監督作品の興行収入は以下の通り。
☆04年「ホワイト・ライズ」トータル13百万ドル
☆06年「ラッキーナンバー7」トータル22百万ドル
さすがに、これらは超えた。

「ファンタスティック・フォー」のヒューマン・トーチ役で知られるクリス・エヴァンス主演作となる。
彼の代表作は「セルラー」トータル32百万ドルだろうか。
これを超えることはできなかった。

ダコタ・ファニング主演作のうちヒットしていない作品は以下の通り。
☆03年「アップタウン・ガールズ」トータル37百万ドル
☆05年「夢駆ける馬ドリーマー」トータル33百万ドル
☆08年「リリィ、はちみつ色の秘密」トータル37百万ドル
ここ数年で拡大公開された彼女の主演作の中では、最低の興行収入になる可能性が高いが、もっと酷い結果になると思われたので、彼女の力で大コケを免れたのかもしれない。

「トワイライト」(トータル187百万ドル)がスマッシュヒットしたSUMMIT ENTERTAINMENTが手掛けている。
その他のSUMMIT ENTERTAINMENT作品は以下の通り。
☆08年「NEVER BACK DOWN」トータル25百万ドル
☆08年「FLY ME TO THE MOON」トータル12百万ドル
☆08年「ペネロピ」トータル10百万ドル
「NEVER BACK DOWN」を超えて、SUMMIT ENTERTAINMENT作品の中で、2番目に高い興行収入となっている。
「トワイライト」がヒットしたので、本作の失策はそれほど痛くはないだろう。
ある程度の本数を重ねることによって、キャリアを積むことも重要なのかもしれない。

新作は以下のとおりとなっている。
1位:「Tyler Perry's Madea Goes to Jail」(コメディ)
【現在の興行収入】 41百万ドル
【監督】タイラー・ペリー
【出演】タイラー・ペリー、ケシア・ナイト・ブリアン(「密告者」)、デレク・ルーク(「大いなる陰謀」)
【内容】トラブルを招くおばあちゃんは、刑務所で様々な性格な人に会う。
【アメリカ内の評価】 悪い
【公開前興行収入予想】 5.5千万ドル
専門家の事前予想では、23.6〜25.6百万ドルのオープニングを飾るとされていたが、予想を大きく上回る41.0百万ドルのオープニングとなっている。
先週『オープニングは予想通り高いものとなるだろう』とは書いたが、まさかここまで高いオープニングになるとは思わなかった。
しかし、黒人の支持が圧倒的に高いタイラー・ペリー作品であり、超初動タイプの作品となりそうだ。
なお、本作は彼の舞台用の脚本を映画向けにリメイクしたものらしい。

タイラー・ペリーシリーズは以下のとおり。
☆脚本・出演「Diary of a Mad Black Woman(05)」トータル51百万ドル
OP22→37→44→48→50
☆監督・脚本・出演「Madea's Family Reunion(06)」トータル63百万ドル
OP30→48→56→60→62
☆監督・脚本「Daddy's Little Girls(07)」トータル31百万ドル
先16→25→28→30→31(オープニング11百万ドル)
☆監督・脚本・出演「WHY DID I GET MARRIED(07)」トータル55百万ドル
OP21→39→47→51→53
☆監督・脚本・出演「Meet the Browns(08)」トータル42百万ドル
OP20→33→38→40→41
☆監督・脚本・出演「The Family That Preys(08)」トータル37百万ドル
OP17→28→33→35→36
☆監督・脚本・出演「Madea Goes to Jail(09)」
OP41百万ドル→
最近は冴えを欠いており、3〜4千万ドル程度に落ち込んでいるが、説教クサイシリーズが続いているだけである。
本作はタイラー・ペリーが"Madea"というおばあちゃんになり切る人気の高いシリーズと思われるので、同シリーズの「Diary of a Mad Black Woman」トータル51百万ドル、「Madea's Family Reunion」トータル63百万ドルが標準となる。
全作品との対比で考えると、「Madea Goes to Jail」の興行収入は86〜116百万ドルとなる。
超初動タイプと思われるので、現時点では8千万ドル前後が落ち着きどころか。
当面は「Madea's Family Reunion」トータル63百万ドルを超えることが目標となる。
これで稼げなければ、タイラー・ペリーの将来は暗いといえたが、まだまだ十分稼げるようだ。

2012年6月2日土曜日

ブログテーマ[野生動物]|猫と自然が大好き♪


sunさんのブログより転載致します。

他にも詳しい記事がありますので、ぜひご覧ください。

 エンジェルブログ

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偶然 立ち寄った他ブログを閲覧中

こんな投稿を見つけたのです。(一番下)

熊森協会という森林保護を訴える団体を

ものすごく敵視している 人々の集まるブログのようなのですが・・・・・

このような 批判の投稿がたくさん・・・・

わたしには よくわからない、

なぜ こんなにも熊森の行動を批判するのか。

もちろん、熊森協会の会員でもないので、

当協会については 詳しくは知らないので、何とも言えないのですが。

ただ 今まで知った事柄の中から一つ 言えることがあります。

もちろんこれは 熊森協会サイドを通じて知ったことなので、

100%事実なのかは確証はないという認識は持っていますが。

熊森協会というところは 日本の森林の惨状を

まともに 取り上げて、伝えようとしており、

そのような 情報が広く知れ渡ると、

林野庁はじめ 国が 責任を取れ・・・と言われてしまうので

困るお役人や政治家が 相当居るということのようなのです。

そう、もちろん針葉樹ばかりを植え、花粉症を引き起こしている・・等の失策も含めて。

現に、林野庁との対談を行った際

熊森協会の方は 

日本の山林は、もう、手がつけられない、どうしたらいいのかわからない

と言う林野庁の方の本音の言葉を聞いたそうです。

それを早く発表しないと 大変なことになってしまうので 発表して下さい

と お願いしても、

上記のような 理由で それは今更もう出来ない・・・。

と言われたそうです。

2012年5月31日木曜日

ブルース・ウィリス スリー・リバーズ Striking Distance (1993) - Audio-Visual Trivia



River Rescue-5221 Police Boat
Rowdy Herrington(ローディ・へリントン)が監督したモーターボートでの水上アクションが話題のサスペンス映画です。 連続殺人犯を追うピッツバーグ市警察殺人課の刑事であるTom Hardy(トム・ハーディ)にBruce Willis(ブルース・ウィリス)、そして刑事から河岸警備隊員に降格されたトム・ハーディの初の女性相棒として送り込まれた美人捜査官ジョーにSarah Jessica Parker(サラ・ジェシカ・パーカー)です。
トム・ハーディの叔父のニック・ディテロ警部を演じたDennis Farina(デニス・ファリナ)は1995年にトラボルタのGet Shorty(ゲット・ショーティ)に出演しチリ・パーマーを追いかけるヤクザを演じていますが、2004年の「Paparazzi(パパラッチ)」では渋いバートン刑事を演じました。

アメリカ南部ペンシルバニア州の三本の河川が合流するスリー・リバーズ・シティと呼ばれるPittsburgh(ピッツバーグ)を舞台に、五代も続いた警官一家の刑事たちの物語です。 アイルランド系のトム・ハーディはある連続殺人犯を追跡中に、同行の警部である父が撃たれて死亡してしまいます。 トムが実況証拠から父を撃ったのが警官だと主張したことと、同じ一家の警官である叔父のニック・ディテロの息子で従兄弟のジミー・ディテロの過剰暴力捜査の証人となり、タブーとされていることをあえてしたことから刑事を止めることになるのです。 おまけに、その暴力事件で有罪になったジミー・ディテロはやけになったか気が触れたかで、かって自分の母親が身投げしたと同じ川に飛び込んでしまうのです。 それを目の当たり� ��して、阻止できなかったトム・ハーディはショックを受けすっかり落ち込んでしまいます。 ジミー・ディテロの兄のダニー・ディテロ役はDevil In A Blue Dress(青いドレスの女)やBlack Hawk Down(ブラックホーク・ダウン)に出演したTom Sizemore(トム・サイズモア)です。
Striking Distance - Father and Son Car Chasing - YouTube

2012年5月20日日曜日

思想兵器としての教科書


 

思想兵器としての教科書

 

ゲイリー・ノースがTextbooks as Ideological Weapons(思想兵器としての教科書)という題の論文を書いているので要約してご紹介する。

 

 

1850年以降、アメリカ大衆の考え方を支配したのは、公立学校において使用された教科書である。しかし、高校の教科書を収めた図書館はまれであり、資料集めには苦労が伴う。

フランシス・フィッツジェラルド(『アメリカ再訪(America Revisited)』)は、20世紀の公立高校の歴史と社会科学の教科書を調べた。著書の中で1965年以降のどのように思想的逸脱が進んだかを示し、新左翼などが、公立学校の教科書に関する既存の真理と学説をどのように破壊したかについて説明した。

デイビッド・セイヴィル・マズィーについてかなりの紙幅が割かれている。マズィーほどアメリカ史に関してアメリカ人の考え方に影響を与えた人間はいないだろう。1911年に出た第1版から1961年の最終版まで、マズィーの教科書ほどアメリカの学校で多く使用されたものはない。出版してわずか数年後に、他の教科書を合わせた以上の部数を売り上げた。

没後(1965年)、改訂版が出た。共著者アーサー・S・リンクは、米歴史学界主流派の代表的な学者であり、ウッドロー・ウィルソンの論文(プリンストン大学出版部)の編者であり、20世紀中ごろにおけるウィルソンの主要な伝記作家であった。

1922年版は800ページの大部である。歴史に関する説明の詳しさは、今日の大学の教科書に匹敵する。

マズィーは、ニューヨークのユニオン神学校の卒業生であった。ユニオン神学校は、1910年当時、アメリカの主流プロテスタント界の神学校の中でもっともリベラルな神学校であった。また、彼は、自覚的不可知論者の宗教団体『倫理的文化(Ethical Culture)』のリーダーであり、その宗教団体から『宗教としての倫理(Ethics as a Religion)』という本を出版した。数十年後、財政上の問題をかかえていたユニオン神学校を吸収することになるコロンビア大学の教授を務めた。

彼が著した教科書は、1850年以降世界中の公立学校において使用された教科書の典型であり、民族主義の知的防衛を目指していた。ナポレオンの登場以降、西洋全体を通じて、民族主義は国家の宗教となった。公立学校は、国家の神格化を図る民族主義者の教育機関と化した。

マズィーの教科書は、まず「植民地の背景」の章(54ページ)から始まる。次に「アメリカ革命」(50ページ)、そして、大統領の政策を中心としたアメリカ史の解説が続く。「ワシントンとアダムズ」、「ジェファーソンの政策」、「新民族主義」、「アンドリュー・ジャクソンの統治」・・・。

半世紀の間、マズィーの教科書は、何千万ものアメリカのティーンエイジャーに、「アメリカ史は大統領の政策の進化の過程である」と教え込んだ。これは、歴史を「搾取する王と、搾取される大衆」という観点から描いたそれまでの歴史記述の延長であった。つまり、どちらも焦点を「政治権力」に当てていたのである。

2012年5月16日水曜日

インカ



リリィ:
ここが インカのイセキの入口。

インカっていっても 広くってね、
ここは インカ伝説の ナゾが
かくされているって いわれる場所。

あたしが まだ ちっちゃいころ
長老様から こんな話を
聞いたことがあるんだけど・・・

かつて インカが しゅうげきを
受けたとき 祖国をすてて
新天地を 求めようという
計画があったらしいの。

しんりゃく者の目を ぬすんで
きょだいな船が 建造され、
最も 重要な 黄金細工とともに
インカ人達が 乗りこんだというわ。

でもね その船が出航したという
記録は 残ってないんだって・・・

たぶん インカにねむる 黄金船
っていうのは その船のことなんで
しょうね。

長老様は これまで イトリー族
以外の人に この言い伝えを
話したことが ないはず。

長老様は テムに 何をさせようと
してるんだろ・・・

(柱の陰からカレンが現れる)

カレン: ひどいじゃない?!
あたしを おいてけぼりにして
どこまで 行こうっていうのよっ!

リリィ: なんで あなたが
こんな場所に いるのっ!
あぶないじゃない!!

カレン: ローラおばあさまから
この場所を 聞きだして
何時間も 待ってたのよっ!

もう おいて いかれたのかと
思ったわ。 せめて 行き先くらい
言ってくれたって いいじゃない!

それに テムは イセキで
何かを さがしてるんでしょう?

テムが がんばってるのに
あたしだけ 村で のんびり
ごはんなんか 食べてられないわ。

あたし ここで テムが
もどってくるのを 待ってる。

リリィ: やれやれ。
これだもの おじょうさまは・・・

わかった。 あたしも
つきあって ここで 待ってる。
それでいいんでしょ?

リリィ:
テム。 長老様の言葉を よく
思い出してね。

「遺跡の地下の ラライのガケにて
 神の息のとどかぬところへ
 インカの神をおさめよ。

 谷風が その者を黄金船のもとへ
 導くであろう。」っていう言葉、
ちゃんと 覚えてる?

カレン: どう?
さがしてるものは 見つかった?
がんばってね。



・ラライのガケ

テム:
インカの ラライのガケには
すさまじい風が ふきあれていた。

これが 長老の言っていた 神の息
なのだろうか・・・

このガケのどこかに 風のない場所が
ひっそりと ねむっているのだろう。
ボクは 胸の高なりを 感じた。

ひし型のブロックを 見つけた!

タイルに ひし型のブロックを
はめこんだ!

インカの 黄金船を 求めた
探検家だろうか・・・?

2012年5月15日火曜日

カラカス1969


カラカス1969

1969年カラカス1     ホームへ


              

1969年2月、21歳の私は勤務していたF工業から南米ベネズエラに3ヶ月の出張を命じられた。
これが私の10年に及ぶ南米生活の始まりである。

10年の間に結婚し、3人の子供を持つ身になり、そして1979年帰国する為にやむなくF工業を退職することになる。
10年の南米生活は私の青年時代に大きく影響し、また得がたい友人や家族をもたらすことになった。
これは、人生の良き一時代を忘れない為につづったものである。

旅立ち             カラカスへ           カラカス市内
セドゥラ            ピントサリーナス        カーニバル
ベネズエラ人          外国語学校                 マラカイボ
マラクーチョ
                 もう一杯のTさん

      旅立ち

旅立ちの3年前故郷の福岡県田川市の工業高校を卒業したが、産炭地であった田川は、すでに1950年代に始まった石炭産業合理化の嵐に見舞われ、地元では就職先は皆無に近かった。
当然卒業生のほとんどは県外に就職せざるを得ず、かく言う私も大阪方面の会社に受験を希望していた。

大阪にあるF工業をF重工の関連会社と勘違いした私は「飛行機を作る会社に就職するのだ」
と周囲に話していたが、F工業が飛行機を造る会社ではなく、エレベータの会社であると判明したのは就職が内定した後の事である。

そして、入社後3年が経った1968年12月、鹿児島の現場でエレベータ工事をしている私に、突然大阪の本社から電話がかかる。
「もしも� �、梅木か? パスポート用に、戸籍謄本をとって本社宛てに送ってくれ。」
「どこに行くのですか。」
「ベネズエラ行きだ。詳しいことは本社に帰ってから説明する。」

ベネズエラでは、数年前から現地駐在員事務所を開設して、活動していることは、社内報で知っていた。
しかし、まさか入社して3年目の私に出張命令が出るとは、予想外であっただけに、天にも昇るような嬉しさで一杯になった。

子供の頃から冒険小説に夢中であった私は、小説を通じて海外にも興味があり、特にブラジルへの日本人移民に強い関心を持っていた。
海外出張命令は、ついに海外に行く夢が実現することであり、夜も眠れないほどの、感激がこみ上げてきたものである� �

さて、新年を田川で過ごし、鹿児島の現場も1月初旬に終わり、大阪本社に戻った私は渡航手続きを開始した。
この当時、1ドル360円の時代は、空前の好景気に向かう直前でもあり、まだまだ海外旅行は夢に近い時代であった。
渡航手続きも今ほど簡単でなく、旅行会社の担当者に連れられて、大阪府警で無犯罪証明の取得、各種予防接種に2回、健康診断とかなり時間がかかった。

外貨や邦貨持ち出しも制限されており、外貨は一人500ドルまでであったと記憶している。
こうして一ヶ月を渡航準備に費やし、また会社から渡航準備金として3万円ほど支給されたので、バッグなどを買い、余った金で思い切ってシルクのシャツを阪急百貨店で買った。
� �発前には、海外渡航がまだ珍しい時代であった為、独身寮で総務部主催の送別会までしてもらった。
ベネズエラに関する資料は、当時書店にいっても無く、旅行ガイドなんかも今ほど無い時代であったため、まったく手に入らない。
わかったことは、言葉がスペイン語であること,そして、先輩から聞いた次の話。

「梅木よ、ベネズエラではなー、川の上に家があるんや。そしてトイレは川の上から落とすと、魚がそれを食べよるんや。そして人間がその魚を取って食べるそうやで」
ほんまかいなーと思い、よほどの後進国に行く覚悟はしておいた。

それまでベネズエラなんて国がある事位は知っていたが、詳しいことは何もわからないままである。
とにかく言葉の勉強をしなければ、仕事にならんと思い、書店で西和、和西辞書とスペイン語4週間と言う本を買い、通勤電車の中で勉強を始めた。
仕事に関する言葉だけでもと思い、数字と色そして日常の挨拶程度を重点的に覚え始める。
自慢じゃないが、私は理数系の能力はあるが、英語、国語の成績は3以下である。
不良でもあった私は高校時代、一番後の窓際の席に陣取り、英語と国語の授業は、出欠の返事をした後で度々窓から抜け出していた。
このような私が語学の勉強をする羽目になるとは--。
BE動詞の人称と時制の変化も知らなかったのである。
ともあれ、なんとか数字と色{当� �信号用電線は色で区別していた}と朝昼夜の挨拶程度は出発までに覚えることが出来た。

後日後悔する事になるのは、スペイン語よりもまずベネズエラに行き着くための、英語のほうが大事だったのである。

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